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脳科学・神経科学を網羅的に学ぶ必読書

カンデル神経科学

カンデル神経科学は、脳科学・神経科学分野のバイブル的存在。2014年4月に日本語版が出版され、英語や医学用語が得意でない方にも大変読みやすくなりました。脳科学、神経科学について学ぶなら絶対に持っておきたいおすすめの一冊。

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大脳シナプスの揺らぎと記憶

シナプスの結合強度を決めるスパインの特性に関する研究結果について。

シナプスの結合強度を決める「スパイン」

  • 樹状突起には多数のスパインがある。
  • それぞれのスパインは、小さなものから大きなものまで大きさや形状が異なる。
  • スパインは“成長”する。
  • 各シナプス間の結合強度は、スパインの大きさによって決まる。
  • スパインの大きさは、学習によって変わる。
  • 新しい記憶は小さなスパインであり、古い記憶は大きなスパインである。
  • シナプス間の結合強度は、学習でのみ変わるわけではない。自然な“揺らぎ“がある。

脳の記憶素子スパインは、計算機の様に0,1の二つの状態だけとるのではありません。スパインの大きさによって決まるアナログの値を持っています。しかも、このアナログの値は、ゆっくりとしか変われないので、すぐに随意の値にセットできず、大きな値を取るには日数がかかります。そして、大きくなるとなかなか消えなくなります。つまり、より長く持続したスパインほど大きな値を持ち、長く残り易いということになります。随分、変な性質を持つ記憶素子であると言えます。こんな素子は人工的な記憶装置の中では使われていません。

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