パペッツ(Papez)の回路(Papez circuit)とは、1937年にアメリカの神経解剖学者であるパ-ペッツ(またはパペッツ、James Papez)が報告した情動回路。
海馬⇒脳弓⇒乳頭体⇒視床前核⇒帯状回⇒海馬傍回⇒海馬という閉鎖回路をPapezの回路という。
パペッツは「帯状回が興奮すると、海馬体、乳頭体、視床前核を経て帯状回に刺激が戻る」という神経回路を想定し、この回路が持続的に興奮することで情動が生まれるのではないか、と考えたが、後にこの回路は記憶に関与することが明らかになった。