樹状突起スパイン(じゅじょうとっきすぱいん)とは、神経細胞の樹状突起から突き出ている小区画で、脳のほとんどの興奮性シナプスの入力を受けているトゲ状の隆起である。
単にスパインとも呼ばれる。
神経活動などに依存して、電流の流れ方が変化したり、シナプスそのものが形成・消滅する。この数や形状的な変化がシナプス可塑性のメカニズムの一つである。
スパインの成長をコントロールしている因子として、スパイン調節蛋白(「シャンク」と呼ばれる)がある。シャンクは、シナプス内に高濃度で存在する大型の蛋白として存在している。
培養中の神経細胞において、
ことがわかっている。
マウスやラットでは通常、シャンクのレベルは誕生時には低く、誕生後最初の数週間に脳が発達する期間に増大する。これはスパインの生成と成長の期間と一致している。このため、シャンクは樹状突起スパインおよび結合したシナプスの形態学的機能的な成熟を促進していると考えられる。