大脳シナプスの揺らぎと記憶

シナプスの結合強度を決めるスパインの特性に関する研究結果について。

シナプスの結合強度を決める「スパイン」

脳の記憶素子スパインは、計算機の様に0,1の二つの状態だけとるのではありません。スパインの大きさによって決まるアナログの値を持っています。しかも、このアナログの値は、ゆっくりとしか変われないので、すぐに随意の値にセットできず、大きな値を取るには日数がかかります。そして、大きくなるとなかなか消えなくなります。つまり、より長く持続したスパインほど大きな値を持ち、長く残り易いということになります。随分、変な性質を持つ記憶素子であると言えます。こんな素子は人工的な記憶装置の中では使われていません。

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