アムダールの法則(アムダールのほうそく、Amdahl's law)は、システムの一部を改良したときに全体として期待できる性能向上の程度を知るための法則である。コンピュータ技術者ジーン・アムダールにちなんで名付けられた。Amdahl's argument(アムダールの主張)という呼称もある。
アムダールの法則は、並列計算の分野において、複数のプロセッサを使ったときの理論上の性能向上の限界を予測するのによく使われる。
複数のプロセッサを使い並列計算によってプログラムの高速化を図る場合、そのプログラムの中で逐次的に実行しなければならない部分の時間によって高速化が制限される。
例えば、1プロセッサでは20時間かかるプログラムがあり、その中の1時間かかる部分が並列化できないとする。したがって19時間ぶん(95%)は並列化できるが、どれだけプロセッサを追加して並列化していったとしても、そのプログラムの最小実行時間は1時間より短くならないということである。